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京都大学で担当している科目は以下のとおりです。 |
学部ゼミ(演習) Seminar for BA students
通年火曜日14.45-16.15
新興市場経済の研究 世界経済危機を成長経路に導く経路として、新興市場経済の存在が指摘される。しかし、新興市場そのものは多様であり、その変動は必ずしも実証的に検討されているわけではない。新興市場の成長力と危機要因に焦点をあてて、実証研究に取り組む。 共通で輪読する文献を選択した上で、各自に分担で、文献の報告と討論を行う。 最初に「新興市場経済」に関する最近の実証研究成果について、解説を行ったうえで、適切な文献を共同で検討する。大きくは、次の論題を扱う。
1. 新興市場経済成長力 2. ロシアと拡大EU 3. 中国と東アジア経済 4. 多国籍企業と新興市場 5. 新興市場の経済危機
神戸大学、大阪大学とのインターゼミを予定している

学部ゼミの紹介 2009年

学部ゼミ合宿2011年

学部ゼミ2011年
市場経済移行論 The Economics of Transition (Lecture for BA students)
後期 金曜日08.45-10.15
比較経済システム論 Comparative Economic Systems (Lecture for BA students)
後期 金曜日08.45-10.15
比較経済システム論はもともと資本主義経済システムと社会主義経済システムの体制比較を主たる 研究対象としてアメリカで発展したものだが、近年の社会主義諸国の体制転換とグローバル化の流 れの中で、異なる経済システム、異なる組織・制度研究のための新しい学問領域として再編されて いる。経済システムの捉え方を理解し、現実の経済システムを比較検討すること目的とする。 比較経済システム論に関して、3つの課題が提起されている。第1に、経済理論と実証研究において、多様な経済システムが存しており、それは資本主義のなかでの型の違いをも含んでいる。資本主義 (市場経済)多様性論がその所産になる。第2に、経済システムの組織的な配列や制度のあり方は 経済理論の最先端に位置づけられており、それを明らかにする素材が提供されている。比較制度分 析がその所産になる。第3に、市場経済移行は途上国の開発政策のあり方を含め、ひとつの新しい 経済システム研究の課題になっている。次の講義体系を予定している。 1. 経済システムの考え方・比較経済システム論の課題 2. 資本主義経済システムの理論 3. 資本主義経済システムの現実と多様性 4. Varieties of Capitalism, now 5. 社会主義経済システムの理論 6. 社会主義経済システムの現実と多様性 7. アジア型経済システム:開発と市場 8. 経済システムの変動:経済改革と体制転換 9. 経済システムの動態:ミクロ経済学から 10. 経済システムの動態:比較制度分析から 11. 市場移行論の動態:マクロ・ミクロ・国際政治経済学から 12. グローバル化のなかでの経済システムの多様性
比較経済システム論 Comparative Economic Systems (Lecture and seminar for MA, PhD
students)
前期 金曜日13.00-14.30
経済システムの理論・実証研究をとおして、経済システムの捉え方を学び、そのうえで、国際的に経済システムの比較を行うことを目的とする。その際、経済システムを制度論の視点から把握し、多様な資本主義の見方からとくに新興市場経済、市場移行経済を位置づけることを目的とする。
経済システムは伝統的な資本主義・社会主義の体制比較から、経済制度の多様性、ステークホルダーの行動の多様性に立脚して、新興市場・市場移行経済を含めて広範囲に経済システムを特徴付ける試みが行われている。比較経済システム論の最新の研究成果を検討したうえで、市場経済移行理論に関する議論の整理を行う。
なお、講義に先立ち、英文での論文執筆についての指導を行う。
1. 経済システムの捉え方 2. 比較経済システム論の最新の成果 3. 市場理論の最新の成果 4. 市場移行理論の最新の成果 5. 比較経済論の視角
修士論文、博士論文の検討は、適時行う。

大学院ゼミ2012年
ロシア・東欧経済経営システム Russian and East European Economy (Lecture and seminar for
MA, PhD students)
後期金曜日13.00-14.30
市場経済移行の経験をロシア、東欧、中国などにおいて学び、そこでの経済システム、企業システムに対する理解を深めることを目的とする。具体的には、市場移行の結果形成された市場像を実証的に検討する。 ロシア、東欧、中国における市場経済移行は、グローバル化と経済統合のなかで独自の市場像を形成しつつある。同時に、当該諸国は2008年の経済危機の影響を強くうけ、経済システムそのものの型を問い直す見方も出ている。国際経済論の領域からは、ロシア・東欧・中国、さらにはインド、ブラジルなどを含めた新興市場経済の研究、新興市場発の多国籍企業の研究もまた今日重要視されている。 市場経済移行の動態を検討するとともに、新興市場像を総体として考察する。
1. ロシア・東欧、中国における市場移行状況 2. ロシア・東欧、中国の市場に対する見方 3. ロシア・東欧、中国における経済危機と危機打開 4. 多国籍企業の新展開 5. 市場経済移行論の動向・市場は収斂するのか?
修士論文、博士論文の検討は、適時行う。 |
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